温度が下がったり上がったり、軽いパウダーや重いパウダーが降ったりして、ウイスラーらしいややこしい気候が続いています。「ま、ここで滑れればどこに行っても大丈夫」っていうぐらい色々な雪の状態に会えるのもウイスラーの楽しさのひとつだから、ややこしいパウダーならややこしいパウダーなりに楽しんで滑りたいと思う。

 ところで1月7カナダ全国紙のブリティッシュコロンビア版(日本の地方版みたいなもの)にちょっと気になる記事が出ていた。
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 州レベルとして“OBに出て行くスキーヤーやボーダーに罰金を課すことを考えている”というもの。
 それに対して賛成の意見と、「そうではないだろう」という意見が述べられている。

 前回の「極パウ」でクローズドエリアの3つのサインとリスポンシビリティコードについて学習した。スキー場のサインには意味がありそれをリスペクトすべきだと思う。現在OBに関してはあくまでOwn Risk(自己責任)であり、CLOSED(クローズド)に関しては越えて入ってはいけない。
 また、雪崩の危険が高い現在、OBにいくのは賢い選択とは言えない。


 今日、ブラックコム山のハイアルパインエリアの名物急斜面、パカロロやクーラーエキストリームがOBからIB(In Bound)になった。
 ピークチェアーやハーモニーチェアーの開いていないウイスラー山より今はブラックコム山の方が僕は楽しい。スキーインストラクターも「ウイスラーではハイエンドの生徒さんを教えるところがまだまだOBだから」と言っていたが、これでずいぶん急斜面も滑れるようになってきたことと思う。
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 Location:False Face Blackcomb Mt Skier:Unknown

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Location:Pakalolo Blackcomb Mt
 
 ところで、かつて僕らはハーモニーチェアーすらもなかった時代に、ピークチェアーからトラバースしてワッセワッセとハイクしてハーモニーボウルエリアでパウダーを楽しんでいた。ピッコロやフルートが純粋にバックカントリーであった時代、といっても10年そこそこ前の話だ。

 そんな時代「あっちにパウダーありそうだー」って滑っていったら突然「クローズド!!」って叫ばれた事がある。「あれ?こんなところにクローズドなんてあったけ???」ってちょっとみてみたら、男の人と女の人が大自然のなか、ハダカで抱きあってた。「あ、確かにこれは越えてはイカン!!」。
 この人達はきちんと言葉を理解して使っていた。“クローズド”はあくまで“クローズド”なのだ。

 いずれにしても僕らはもっともっと自然をリスペクトして、その中で行動し、考え、愛し、闘い、学んでいかなくてはいけないのだろうと思う。

 午後からいい感じの雪が降ってきている1月9日。 新雪1cm、1週間で87cm 積雪145cm 山頂温度-9℃ ビレッジ温度0℃