この数日のウイスラーでは密かに穴掘りが流行っている。

 今日も大雪が降ってきているウイスラー。やっとウイスラーらしい天気になってきているのだが、シーズンはじめにややこしい天候が続いたため、現在雪がとても不安定なのだ。

 雪崩事故の件もあり、雪の状態がどうなっているのだろうと、スノーピットを掘って雪の状態を調べる人が非常に多い。(ウイスラーでは雪崩はホントに身近な問題なのだ。)
 “December 6th”と呼ばれる層があり、そこが現在どんな状態にあるのか?確かに12月6日は山の上の方までちょっと雨模様だった。その後晴れたり小雪が降ったりしたのちに北極の寒気が入り込み山では-20℃以下が続いた。ビレッジでも-15℃前後と寒かった。

先シーズンも、5月下旬の夜間にゲレンデ内でとても大きな雪崩が発生しているのだが、それは12月上旬に降った雨でできた層が原因だろうという記事が出ていた。この件についてはまた別の機会に触れたいと思う。

 そんなわけで「穴を掘りに行く」といったウイスラーヘリスキーで働いているTAROくんの穴掘りにつきあった。
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 今年のウイスラーはシーズン初めに重めの雪があまり降らずに寒気が来てしまったために、岩の間に雪がしっかり詰まっていない。その上に1週間で95cmの新雪。これも今年のウイスラーがとてもトリッキーな状態になっている原因のひとつ。スキーを脱いでつぼ足で歩くと、いきなり腰まで落ちる。氷河上のヒドンクレバスみたいなものだ。
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 シーズンはじめのボトムレス・パウダー(底のないパウダー)もシーズン当初だけの楽しみの一つだけれど今年は簡単に岩までヒットしていく。いつも以上に雪の下を想像しながら滑らないと危ない。

 こんなことを書いているが実は今日もかなりいいパウダーだった。ウイスラーの佐々木大輔さんとも今年度一緒に初すべり。いつもカナディアンと滑っているTAROくん曰く「日本人離れしているなあ」「一緒に滑れてよかった」って。僕も楽しかった。
 実は今はOB(Out Of Bound:スキー場外)に行かなくてもとても楽しい。雪が降るごとに滑れる場所が広がっていくゲレンデ。いつもとは違った楽しみ方をしている。

 やはりウイスラーはウイスラーなのだ。

 昼に停めた車が夕方6時にはこんな感じに埋まっていた。推定20cmは積もっている。
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 明日は大雪の模様。

 明後日からは温度が上がって重い雪に変る予想。今日はとりあえず皆、雪かきしてビールとかワインを飲んで早く寝るだろうなあ。
 
 かつては40cmルール(40cmの新雪が降った日には、仕事に遅れることはやむおえない事だとされるウイスラーのルール、理由を聞くことはタブー。)だったのが30cmになり20cmになり、つい最近では10cmルールとまで言われるようになってきた。

 明日はみんな朝は仕事に行かない(行けない?)んだろうなあ。。。

1月4日 午後3時 新雪7cm 7日で95cm 積雪120cm 山頂温度-10℃ ビレッジ-3℃