4月下旬だというのに、窓の外は白い雪の夜。山上が雪で、ビレッジが雨ならわかるが、まだまだビレッジまで雪がちらつく。

 ところで、この冬にウィスラーでとてもはやったものに、Gopro(ヘルメットカメラ)がある。そのことをリポートしようと思っていた矢先に大震災。
 このことはまだ終わっていないし、これからまだまだチャレンジが続くが、多くの人が信じているように、日本は復興します。
 でもこれは、日本だけの問題ではなく世界の問題だということを、日本に住む人たちには認識してもらいたいと思っている。ごちゃごちゃ言ってないで、大同団結してほしいなって、外から見ていると思ってしまう。

 
 地元の子供が、なれない日本語を使って、こんなポスターを作ってくれている。
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 みんなが祈ってくれている。

 
 昨年のパラリンピック、そして現地のチェアースキーヤーや日本から来られるチェアースキーヤーの人たち、または一足スキーヤーたちのたくましさを見ていると「人こそが一番の奇跡」だと確信する。
 人間の才能なんてどこにあってどのくらいあるかなんて本当にわからない。だからこそ、それを支える精神こそが一番大切なものだと思う。
 
 精神とか心っていうのは伝染するものだから、意地悪な心とか、妬み嫉み貧欲、意味のない誇りみたいなものも伝染してしまう。これこそが現代の一番の病だと思う。

 スキーで滑ること自体には何の意味もないかもしれない。でも日本にスキーが伝わって100年、スキーそのものの歴史はもっと古いけれど、単純に「楽しい〜〜〜」っていう心がもっとも大切で、「すげえ〜〜〜」とか「うれしい〜〜〜」「一緒に〜〜〜」「元気に〜〜〜」「やってみよう〜〜〜」っていうような単純な心が本当はもっともっと伝染していかなくてはならないものだと思う。
 崖でも飛びでもパウダーでも、「楽しい〜〜〜」「すげえ〜〜〜」って。

 今年ウィスラーでバカ売れだったTシャツ
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“パウダー・ツー・ザ・ピープル”
みんなでパウダー革命起こしましょうよ。「楽しい〜」ってパウダー滑るべし。

 毎年来られるお客様に、元国会議員さんだったりした人たちのグループがある。そのとき僕は年齢を聞かれたので、「50歳になりました」って言ったら、「いいなあ、青春だなあ」って皆さんから返ってきました。
「え、」って応えたら「男なんて40代は小僧。50で青春だよ」って。永田町恐るべし、というか、本当の真実はそうなのかもしれない。

 話はそれた。もともとはGoproのこと。
今年のウィスラーでは、ウィスラーの各家庭には行き渡ったかもっていうぐらい沢山の人が使っていた。
 ちょっと映像を。
 Club21 Smoked Salmon   From Glacier Chair 
 これらは、今年3月にウィスラーに来られた炎のテレマーカー岸田さんと一緒だったときのもの。

 岸田さんからは、この春の立山の写真を送っていただいた。


 「日本は半端ナイ」って思う。日本は本当にすごい国なんだってカナダにいるからこそそう思う。

 山があって、川があって、海があって、湖もあって、崖もあって、美味しいものもたくさんあって、そして一番はやっぱり人でしょう。

 最後にこの数日のウィスラーをご覧くださいませ。


ウィスラー最終日もパウダーの中でした。

4月28日から。

S: Ryoji Toyoshima


S: Aki Hashiura 

最後に山の写真をどうぞ。


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 10-11シーズン、山にはまだまだ何か楽しいことが。。。

 
4月28日 新雪5cm 積雪343cm シーズントータル1541cm 山頂-8℃ ビレッジ1℃

 



 今回をもって10-11シーズン、ウィスラーからの「極パウ」報告を終了させていただきます。


 今年もこういう場を与えて頂いたことに心より感謝いたします。また、お読みいただいた皆様ありがとうございました。
 そして今後の日本の復興を心よりお祈り申し上げます。同時に僕も自分のできることをしていきたいと思います。
 
 来シーズンもたくさんの雪が降ることを祈り、みんなで「楽しい〜〜〜」って極パウを楽しみましょう。          野口英雄