ちょっとウイスラーの小ネタ。 投稿者:野口英雄 投稿日時:2007/03/15 00:10:53


ウイスラーブラックコムは北米では最大規模のスキーリゾート。

今年はシンフォニーチェアーがピッコロ山の頂上までかかった。いままで見えなかったチャカムス湖の景色も見えるようになりゲレンデの面積も広がった。

どのくらいの大きさかということで友人のガイドさんが日本のスキー場と比べてみた。単位がエーカーだったりヘクタールだったりするので度量換算表できちんと計算してくれたのだ。
ところ、滑走面積では蔵王スキー場の12倍。志賀高原全体の約9倍の滑走面積を誇るとのことだ。
日本だったら滑走禁止のようなところもこちらでは滑走可能だ。
たとえば崖も滑走可能で面積に含まれているし、すごく狭い森の中もそのなかに含まれている。

滑走可能という考え方そのものが違うのだろう。

ちなみにブラックコムのクーロアールエキストリームは、ゲレンデマップに表示されているコースとしては世界10大難関コースのひとつだそうだ。
雪がいいときにチャレンジしてみよう。

ちなみに友人はW大学理工学部卒業という高学歴を山に奪われつつある、ウイスラー3年目だ。

3月14日 山頂温度-14℃ ビレッジ温度-3℃ 新雪13cm 積雪307cm 年間降雪量1194cm

P1  Whistler Blackcomb Map. Area Calculation By Keiichi Komazawa.
P2 One of Middle Item at Whistler Park.(Mar13)
We have Small, Middle,Large and Extra Large Items.




パウダー祭り。 投稿者:野口英雄 投稿日時:2007/03/11 13:18:50




夏時間を前にしてウイスラーはこのところ毎日パウダーだ。ビレッジの標高(675m)では雨でも山に上るとかなりのパウダー。7日11cm、8日4cm、9日12cmと続いている。当然あるところには倍以上。ウイスラーのオフィシャルサイトの天気予報はビレッジの標高(http://www.whistlerblackcomb.com/weather/forecast/valley/index.htm) だ。通はアルパインフォーキャストを見る。(http://www.whistlerblackcomb.com/weather/forecast/index.htm)  想像しよう。パウダーなのだ。インターネットをチェックするならこれが極意。

前回肋骨の話を書いたら友人からメール、「昨年肋骨を2回ほど折っちゃいました。同じように動くたびにはまったり外れたりしましたよ。パキ、パキって。痛かったなぁ。おかげで治るのにずいぶんかかっちゃいました。おとなしくしていないとだめみたいですね」って。肋骨はだいぶ固まったのでクライミング再開。むち打ちの首はまだ動かすとパリパリ音がする。あまり振動はよくないみたいだ。

深田久弥氏(100名山著者)は山の滑降の愉快さを“王者の悦楽”と表現した。ウイスラーリピーターのIさんはオーストリアの国家検定スキー教師だ。この5年で8回ウイスラーに来られている。その間に胃がんの手術。Aさんは15年連続15回、その間に肺がんの手術。Iさんご夫妻は7回目で初冬と春の常連さん。その間に内臓疾患の手術、意識不明で一ヶ月ぐらい生死をさまよったこともあるとの事。「ウイスラーに行こうというとお父さん元気になるので」と続けて来られている。

スキーって本当に素晴らしい。


パウダー祭り番外編   【パウダーの脅威】
2006年10月12日ニューヨーク州バッファロー市を襲った雪嵐。一晩で50cm以上の新雪。バッファロー周辺の50%以上の木がダメージを受け、13日ニューヨーク州レベルの緊急事態が発せられた。倒れた木がHWYをふさぎ電線を切断。その真っ只中、たまたま僕はそこにいた。車から外にでると暗闇の中でミシミシバキッ、ミシミシバキッ、と木が折れる音が響いていた。
写真4は次の日のTV映像より。わかりにくいかもしれないが、バッファロー空港に停車中の飛行機が強風の雪嵐にあおられ離陸直前のような格好で固まってしまったもの。当然空港閉鎖。

おそるべしパウダーのいたずら。

3月9日 山頂温度-6℃ ビレッジ温度2℃ 新雪12cm 積雪302cm 年間降雪量1137cm

P1 L: Heading up to Spanky’s Ladder(Double Black Diamond) Date:Mar7th 2007
P2 R: Hideo N L: Off Whiskyjack @Whistler Mt P: Yoshikazu Masai  Date:Mar8th 2007
P3 L:Fort Erie near Buffalo Date:Oct12th 2006
P4 TV News Date:Oct13th 2006

私事ですがウイスラーの小ネタをここでもアップしています。ご覧ください。http://www.jtb.ca/diary_zwh/index.php

春だ冬だ夏だ。 投稿者:野口英雄 投稿日時:2007/03/07 13:36:15




このところのウイスラーは、雪が降って晴れて“今シーズン最高”と思ったら数日後には気温があがり、“ややこしいパウダー”になったりとあらゆる種類のパウダーを楽しんでいる。僕のケガは祈りが通じているのか、思ったより早めに回復しているような気がする。首は3日目には暖めろと言われたので、血行をよくする健康ネックレスをしたら温まりすぎたのか逆に痛くなったので再び冷やした。
肋骨挫傷のほうは、剣状突起の数センチ左下に手で触れて数ミリの段差があって、いつ直るのかなあ?と思いつつクライミングをしていたら、パキッという感覚とともに肋骨のズレが元に戻った。痛かったがラッキーとおもい、そのままクライミングを続けたらまたパキッという感覚とともに肋骨がずれて段差が生じた。こんなことあるのかなと思い、再び前のムーブに挑戦したらやはりパキッという感覚とともにズレが戻った。人間の体はこんなものなのだろうか?
すごく痛かったので、骨が癒着するまでしばらくクライミングは休むことにした。

先日は今年4回目になるBC州スキー技術選が行われた。BC州大会といっても地元カナダ、日本、ドイツ、イギリスから選手が出場し国際色豊かだ。
そのプロカテゴリーで友人のアキさんが堂々6位入賞。GSレースで致命的な失敗にもかかわらずこの成績はとても意義のあるものだ。来年は間違えなくベスト3には入ってくるだろう。僕はアマチュアで参加。ケガしてたので参加できただけでとりあえず満足。
友人のMさんHさん達が4月にバックカントリーを計画。基本はコースト山脈からジョンソン海峡にぬけてシーカヤックで帰ってくるというもの。実際上でまだ若干変更があるようだが、そういう話を聞いているだけでも楽しい。

さて今シーズンものこり100日をきった。
もうひと月でWSSF(http://www.whistlerblackcomb.com/twssf/index.htm)もはじまる。その前にもスロープスタイル、クロス、ハーフパイプなどの大会開催される。どんなドラマが繰り広げられるか今から楽しみだ。

今回もちょっと番外編で昨年の4月から。
写真3は昨年のWSSFのハーフパイプに出場した石井真一郎さんと恭仁子さん。大会終了後にウイスラー山のラウンドハウスで山をバックに結婚式を挙げられた。今年、新潟の苗場にできたウイスラーカフェに行かれたときにも結婚式のことを思い出されたとの事。みんなに祝福されてとても素敵な結婚式でした。
写真4は日本のスキー関係者の方々とご一緒させていただいたときのもの。4月下旬なのに信じられないくらい極上のパウダーでした。昨年は5月にもまだまだパウダーが降っていた。

さあ、これからは春だ冬だ夏だ。

3月6日 山頂温度:-2℃ ビレッジ温度:4℃ 新雪:0cm(11cm/Week)積雪:273cm シーズン降雪量:1097cm

P1 BC Ski Technical Championship Aki(Right Edge)
P2 R: Hiki(The sea kayak expedition from Alaska to Vancouver was thirdly accomplished as a Japanese.)   L:Seppo @Whi Mt
P3 Wedding @ Roundhouse Lodge on the Whistler Mt
P4 Powder Day (Apr 21st 06 ) @ Spanky’s Blackcomb Mt


山で撮影。 投稿者:野口英雄 投稿日時:2007/02/28 13:28:55




ウイスラーは先日まで小雪が降り続き、一時かためだったゲレンデもいい感じでやわらかくなってきた。そして今日は久しぶりのブルーバードデイ(青く晴れ渡った日)。
僕はといえば“いたずら”が過ぎてむち打ちと肋骨の軟骨挫傷で5日間山をお休みした。仕事も4日お休みを頂いた。とても感謝。まだ完全ではないが今日から滑り始めた。

本当に普段の何気ない健康がどんなに幸せなものなのか?“神様、ケガをするとイタイです。滑るという楽しいことができなくなります。早く直してください”と祈っている。
両手と下半身はまったく健康なので、逆に下半身に十分な休息を与えてしまうと、今度滑り出すときやクライミングのときに首が痛いことや胸が痛いことを忘れてしまうのではないか?と危惧していたが無事にスキー再開。“元気と笑いと健康”とを山を通して提供するのが僕ら現地ガイド。ケガしたことをとても反省した。

今年は3月11日から夏時間、その日から昼間が長くなるので滑ってゴルフ、滑ってクライミング、滑ってMTB、滑ってBBQ、滑って飲む等一日がより楽しくなる。いまから体を十分鍛えなければ。ケガをきっかけに一日合計で腕立て100回、腹筋100回、背筋100回を40日間続けるというトライアルを自分に課した。
またウイスラーは3月3日からウーマンズ・ウイークも始まる(http://www.whistler.com/women)。ますます楽しいウイスラーだ。

今回はちょっと番外編。
ウイスラービレッジはリゾート目的で開発されているが、ビレッジの中にしっかりと市役所、消防署、警察署がある。外観ではどこにあるのかわからない。
写真2はウイスラー市役所に飾ってある写真。市長さんと市会議員さんたちだ。記念撮影が山上のイヌクシュクのまえでスキーを履いているというのがウイスラーらしい。
いくつか政党はあるが、ウイスラーをよくしていこうという基本的な気持ちには変りがない。とりあえずみんなスキーヤーなのだ。
写真3は夏の写真。ウイスラーの最も大きいコミュニティはWORCA(Whistler Off Road Cycling Association)だ。4月下旬から毎週木曜日にレースをしている。これはコスプレ大会の写真ではなく、この日のスポンサーはシャトーウイスラーホテル。レース後のパーティーはホテルでやるので正装だろう、「とりあえず男は黒いネクタイ着用、女子もドレスアップ」ということになったのだ。背中やおへそ丸出しの人もいるが、腹筋や背筋だけみたら女性か男性かわからない。皆さん腹筋、基本、割れているのだ。

興味のある人は夏のウイスラーも来るべし。

スキースノーボードの夏のキャンプも楽しい。サラ・バークのキャンプはおじさんに大人気だそうだ。「どこからともなくサラの水着の写真が出回ってきて盛り上がっている」とキャンプに参加した日本人のYさんは言っていた。またウオータージャンプではおじさんも回っているとのことだ。

2月27日 山頂温度:-15℃ ビレッジ温度:0℃ 新雪:1cm (7日で61cm) 積雪300cm 降雪量:1086cm

P1 Bluebird Day(Feb27)
P2 Whistler Mayer and Assembly member of city assembly 
P3 Whistler’s Biggest Community “ WORCA” at Formal Wear
P3 R: Hideo N L: Waterfall @Whistler Mt P: Tomo (私はこれで5日間スキーをやめました)
7人のサムライ。 投稿者:野口英雄 投稿日時:2007/02/21 01:10:06




夏のウイスラーの名物に“サムライ・シングルトラック”というMTB(マウンテンバイク)レースがある。2001年から始まったこのレースは夏シーズン終わりの9月に行われる。草レースだが現役のワールドカップレーサーも出場する大会だ。
100人限定のこのレースはすごい人気でほとんどがリピーターで占められる。毎年の優勝者には“サムライ”の称号が与えられ、2001年から昨年まで6人の“サムライ”が選ばれた。今年7人目の“サムライ”を選ぶ 。7年かけて7人のサムライを選ぶという趣旨なので今年が最終回。「ワールドカップより面白い」とは現役ワールドカップレーサーの言葉だ。http://www.whistlermountainbike.com/wmb/index.php?content=100606-sylvie+allen+interview
“サムライ”の称号はもっとも重いバイクで完走した人や最も若い人やシニアの人にもそれぞれ“ストロンゲスト・サムライ”などいろいろな“サムライ”の称号が与えられる。

ところで2月18日よりチャイニーズニューイヤーが始まった。今年は60年に一度の“ゴールデンピッグ”の年らしい。この年に生まれる子はとても丈夫で金持ちになるという謂れがあり、今年の中国はベビーブームになるらしい。“豚に真珠”というのは聞いたことがあるが“金の豚”というのは初めてだ。日本からくるお客様で、中国に関連した方が増えていてこのような楽しい話を聞く事ができる。

ウイスラーはシニアの方のリピーターがすごく多い。それぞれの専門分野で活躍されてきた方が多いのでお話が面白い。先日は元法務大臣だった方のご案内をさせていただいた。法務大臣だったときはSPにスキーができるのがいないのでスキーが出来なかったというようなお話も伺った。大臣になる前にはウイスラーにこられていて、大臣終わったからまたウイスラーにこられたとの事だ。
また、引退した後にスキーが好きで北海道に移住、木を切り開いて家をたてた。家の前からはXCスキーができて、週に一度はニセコで滑られるという方もいらした。「年をとってからから楽しくて仕方ない」「晴れるとやることが多くて忙しい」というステキな言葉をいただいた。

ウイスラー現地にも「こりゃスキーだ」と早期リタイアしたNさんという57歳になる方がいて、スキーのレベルVインストラクターを目指している。レベルVだとウイスラーブラックコムからワーキングビザがでる可能性があるのだ。昨年はNさんの娘さんもウイスラーに来られたらしいが、誰にも会わせてくれなかった。いずれにしてもNさんがご家族を納得させた上でウイスラーに来られているのは素晴らしいことだと思う。

ウイスラーに住むということはなにも若い人だけの特権ではないのだ。

ちなみにウイスラーのインストラクターの最年長は86歳のラスさん。毎日滑ってGLCでビールを飲むのが日課だそうだ。また三浦敬三さんが101歳の目標を「もっとスキーがうまくなること」と言われたというお話を読んだ。

こういう人たちって本当に“サムライ”だなと思う。

These Skiers Guys Have Set The Hopes In Me.

2月20日 山頂温度:-12℃ ビレッジ温度:0℃  新雪:4cm(7日で42cm)積雪:281cm  降雪量:1019cm。
    例年平均の1000cm越えてまだまだ降っています。

P1 Samurai Single Track Race 写真右の漢字「大 禾口 云 鬼→大和魂」
P2 N-san(Center)
P3 Russ White (ラス・ホワイト、苗字が白さんです)
P4 R: Hide N L: Blackcomb Rescue RD

メローなパウダーな日々。 投稿者:野口英雄 投稿日時:2007/02/14 17:52:43



ここ一週間、小雪が降ったり晴れたりしている。小雪といっても風下側には「今日の新雪8cmということはないな、倍はある」とパウディーなところでは予想以上にパウダーだ。

2月12日、オリンピックまでちょうど3年。カウントダウンがはじまりTV局の取材がきてちょっとお祭り気分のウイスラーだ。
そのときオークリー・ホワイト・アレンさんというプロスキーヤーに会った。「パークででかいのを飛んでいるのを見たよ」と声をかけると「イヤー晴れた日はパーク、気分がいいよ。今日はパウダーがよかった。今度山で会おう」と陽気だ。心の中に喜び(Joy)があるからそれが外に溢れ出てくるんだろう。

2月11日には第29回シャトーウイスラー・ロペットというXCスキーの大会があったので20年ぶりぐらいにXCスキー大会に参加した。すごい大変なコースで完全な準備不足、今度はきっちりやらなければと大いに反省。でも参加してとても楽しかった。

先日はウイスラー山、インバウンド・バックカントリー(ゲレンデ内だがバックカントリーのようなところ)のフルート山に友人といって、久しぶりのフェイスショットを味わった。
すでに結構荒らされつつあったパウダーだが、人が入っていきずらい“木を絡めた斜面”や“ちょっと岩を絡めた斜面”には出遅れても極パウがまっている。新雪が少ないようでもあるところにはある。これもウイスラーの遊びの極意のひとつかなと思う。

2月中旬だ、今シーズンも半ばが過ぎた。僕は滑走日数73日。
都合でウイスラーから離れる友人がいる。友人は滑走日数38日、忙しい仕事の合間を縫ってとてもよく滑ったなと思う。友人が今シーズンウイスラーに再び戻ってくるかはまだ分からない。

どこの山かは分からないかも知れないが“またいつか山であおう”そういう気持ちで送り出した。

2月13日 山頂温度:−8度 ビレッジ温度 2度 新雪1cm(48時間で17cm 1週間で30cm) 
     積雪 269cm 降雪量977cm 


P1 Rider:Daisuke Sasaki(Aomori) L:Above The Showcase T-bar Blackcomb Mt
P2 Count Dawn For 2010 Olimpic 
P3 Chateau Whistler Loppet


ビッグウオーク!! 投稿者:野口英雄 投稿日時:2007/02/07 02:48:29




ゲイウイークが2月4日から始まった♪♪。公式サイト(http://www.gaywhistler.com/) の中で佐々木大輔さんの写真が使われている。もちろんスキーの写真だ。このイベントもウイスラーの風物詩のひとつだ。5年前ぐらいのイベント時にはファッションショーを見に行った。イベントの最終日には打ち上げとしてスノーボールパーティーが夜明けまで行われる。一時期スノーボールパーティーが午前2時までと言う話になり「朝までパーティーが出来ないらしいわよ」「それじゃあしかたないわね」と言う会話があったかどうか分からないが、ウイスラーゲイウイークそのものがなくなるという話があった。その後イベント側とウイスラー側で妥協点がさぐられ無事に開催される運びとなっている。やはりゲイの人たちにとってもウイスラーというところはとても魅力的なところだということだろう。これもまたウイスラーの包容力のなせるところだ。

ところで2月2日、バックカントリーでフィッスル山まで思いつきで行ってきた。ウイスラー山からフルート山、オーボエ山、カウボーイリッジを越えフィッスル山へ。
僕の予定は時間があったらフィッスル山のバナナシュートというコースを滑って帰ってくるというものだった。
同行してくれたヘリスキー会社のJ君はこのエリアは詳しいバックカントリーが大好きな友人だ。彼は昨年のWSSF時に行われたバックカントリースキーレースにもエントリーしている。

フィッスル山の麓に着いた時にJ君が「時間があるしバナナは何回も滑ったから頂上から入る急斜面のシュートにいきませんか?」という話になり急遽頂上を目指すことになった。
ところが頂上を目指しているときに「あ、4時30分に約束があったのを思い出した」ということで頂上手前のNWフェイスを滑ることになった。

朝9時30分出発で帰ってきたのが午後4時。全工程26kmぐらいか?
ほとんど休みなく歩き一本急な斜面を滑れたのでとても疲れたが満足感があった。ふかふかのパウダーではないが雪崩の危険も少なかったので、歩くことと滑ることに集中できたビッグウオークな一日だった!!

だんだん太くなるファットの板にあわせてつくったスピリットのスキンも調子がいい。改良点も見つかったので帰ってきて早速改良してみた。次にまたバックカントリーにいくのが楽しみだ。

前日の思いつきでも、もしくはその日の朝の思いつきでも色々なことができる。
ウイスラーは雪が降らないときでも楽しいです。

2月6日 山頂温度:0度 ビレッジ:0度  新雪:0cm 一週間で2cm
    積雪:256cm  降雪量:947cm

写真1:友人のJ君と。
写真2:バックカントリーの途中で見たライチョウのう○ち。
写真3:それなりに雪質がよかったフィッスル山。
写真4:滑ったのは2番目のフェイス。
よく働きよく学び、遊ばざるもの食うべからず。 投稿者:野口英雄(Hi) 投稿日時:2007/02/01 00:56:11




最近晴れが多い。ちょっとややこしいパウダーだがバックカントリーが楽しい。パークライダーのテンションも晴れていると高い。先日CSBA(Canadian Sports Business Academy)生徒さんにレールを教えてもらった。ちゃんと順序だてて教えてもらったので楽しかったし少しコツもつかめた。クロスカントリースキーでウイスラー発祥の地、レインボーパークまで走ったときも楽しかった。クライミングのジムが新しくなってオープンしたのでクライミングも再スタートした。

まだまだいろいろ遊び学ばなければならないことが多い。

話はやはり変わるが「声がでかい顔が大きい態度もでかいTです」と自己紹介されたのが、僕がウイスラーに来るきっかけをつくってくれたJ社の責任者だった人だ。姉御肌の豪快な人で、身長は小さいがとても大きな人だった。15年も前に交通事故で亡くなってしまいとても残念に思っている。
もし赤外線が目に見えたら人の形はずいぶん違ったものに見えるだろう。興奮していたらその人は大きく見えるだろうし体温の高い人も大きく見えることだろう。夏は大きく冬は小さく見えるだろう。だいぶ前に赤外線ビデオカメラで水着が透けて見えたという事例があり、そういうのも見えるのかなと思うが今回の話題とは違う。
“目には見えないけど見えるもの”…。下心なんてものも目に見えないけど見えてしまう。

ところで僕の仕事であるガイドと言うのはいろいろな方とお会いする機会の多い仕事だ。
生意気なようだが目に見えなくてもなんとなく見えることもある。この人危ないとか、謙虚だけどヤバイ(すばらしいと言う意味で)人ではないかとか。
自然災害などで予測外の事態が発生し、それが元でクレームになるという事例もある。ただ、クレームの挙げ方や人に対しての接し方などで疑問に思わざるをえないような事例もある。“誰にとっても今日一日はまだ歩いたことのない道”なのだ。クレームを挙げられた方も挙げた方も互いに協力して解決するという気持ちが必要なのでは?そして解決した際には互いに感謝の気持ちを持たなければならないのでは?
10年ほど前には友人と3人でバックカントリーに入り、遭難捜索をされたことがあるが僕らの行動に「多少の落ち度はあったが総じて判断は間違ってなかった」と捜索費用は免除され、ウイスラーの人達も「よく無事に帰ってきた。ウエルカムバック」という反応がほとんどであった。友人の一人はいま、捜索隊の一員になっている。こういうことにこのカナダという国と人の心の大きさを感じる。とても感謝している。

思うに人というののは見かけが真の限界ではなく、見えない部分では空間と時間の彼方へ伸びているのだろう。その優しさが多くの人を包み込んでいるような人もいるし、その人の思慮がおよぼす範囲が大陸そのものをおおっているような人もいる。大人物はとてつもなくでかい。
ウイスラーにいると色々な人と会える。ここにいることを幸いに、若い人やシニアの方と共に遊びかつ学び見えざる部分で少しでも大きくなれればと思う。

Getting older, No slow down. To know ski puts a song in your heart and smile on your face.

1月31日  山頂温度:0℃ ビレッジ:−4℃ 新雪:0cm 積雪:265cm トータル:945cm 2月1日の満月後        雪の予想。

P1  クロスカントリースキー、レインボーパークにて。小屋は約100年前のもの。
P2  ビレッジ内のクライミングジム。夕方は結構混んでいる。スタジオもありヨガ教室もやっている。
P3  遭難捜索時の新聞記事など。
P4  バックカントリー、スキンをスプリットして使用。結構調子がいい。    
オージーデイ。 投稿者:野口英雄(Hiちゃん) 投稿日時:2007/01/28 16:41:38




1月26日はオーストラリアの建国の日。このウイスラーでもオージー(オーストラリア人)達は国旗を羽織ったり、国旗のパンツをはいたり、顔に国旗を描いたりととても賑やかに目立っていた。写真は朝8時30分のバッファロービルというパブの前。朝9時オープンの前から集まってきて気勢を上げている。これはもうウイスラーの風物詩のひとつだ。オージーが働いているところでは“27日の二日酔いの無断欠勤は認めません”という張り紙がだされたという。まあ、雇用者側もある程度あきらめているのかもしれないが…。

25日の夜「明日はオージーデイだ」と言って飲み、当日は朝から飲み、27日は仕事にきても使い物にならない。
バンクーバーではオージーデイでは別に盛り上がらなかったらしい。このように盛り上がれるウイスラーという場所の懐の深さか?いずれにせよ若者達が自分の国の記念日であれだけ盛り上がれるのはいいことだと思う。
ウイスラーには色々な国の人たちがいる。中国人は少ないと思うがチャイニーズニューイヤーにドラゴンが踊り、セント・パトリックデイにはアイルランド人がクローバーの緑をまとう。こんなのも風物詩のようになっている。

ここにいると世界が色々な人たちで成り立っているというのが分かる。

今年のウイスラーはヨーロッパからの訪問者がふえているという。ヨーロッパの雪が少ないから。日本からもプロのスキーヤーやスノーボーダーが来ているという話を結構耳にする。やっぱりここは楽しいところだ。

最近は良く晴れているのでパークライダーのテンションも上がっているし、撮影も結構多い。ハイアルパインの景色も本当に雄大だ。お客様が「帰りたくない」というのが良く分かる。ここにいれる事はとても幸せなことだと思う。


1月27日  山頂温度:4℃ ビレッジ温度:2℃  新雪:0cm 積雪:273cm トータル:945cm  
     まるで春のような温度だが日差しはまだまだ冬の日差しだ。朝夕は冷え込む。
     昨晩はオーロラがでそうな夜だった。


写真1 バッファーロービルの前に朝から並ぶオージー達。
写真2 ブラックコムのパークの一部分。
写真3 ブラックコム氷河コース。ここはかつて、ヘリスキーのエリア。ブルーバードデイ(Bluebird day: Blue      sky and sunny day.青空で晴れた日)が続くのでハイアルパインの雄大な景色がとてもお勧め。
写真4 約一ヶ月間ウイスラーに滞在された児玉毅さんご夫婦が27日帰国。前日にCSBAシェアハウスでサヨナラパー    ティー。


過去から未来へ、我々の義務。 投稿者:野口英雄(ハイちゃん) 投稿日時:2007/01/22 15:29:56




ネクスト・スノー・サーチ(http://www.nextsnow.com/) の予選大会がブラックコムで行われた。2007年中に9歳から12歳になるキッズ達90人が参加。種目はビッグマウンテン、クロス会場でのGSスタイルのレース、スロープスタイル。上位10人は夜のファイアー&アイスショーの時に行われたビッグエアーにもノミネートされた。この予選は3年目に当たり、3人のアスリートがスティムボードスキー場で行われる本選に選出された。次の世代を担う子供達だ。

さて昨年のWSSF(Whistler ski snowboard Festival)の間に“ウイスラーレジェンドに聞く”という講演会があり、その中にジム・マッコンキー氏がいた。シェ−ン・マッコンキー氏の父親であり、三浦雄一郎さんご一家がカナダのトルドー首相の招きでウイスラーに来られた70年代初頭には氏の家に泊まったという。

話は飛ぶが、ウイスラーブラックコムのリフト券は入場券という考え方で、回数券というものはない。山に入場したら山腹のリフトはチェックなしで乗れる。リフティーは安全だけを注意すればよいというシステムだ。4,5年前までは裏道からスキー場に歩いて登り、ただで滑っていた人間がずいぶんいたが、山腹リフトで抜き打ち検査が行われ不法侵入で滑っていた人間がずいぶん山から下ろされた。一回捕まって下ろされたが、懲りずに一日に2回もハイクして来た強者もいたそうだ。さすがに2回目には見てみぬふりをしてあげたというパトロールの話も聞いた。

ところでジム・マッコンキー氏がスクールにいた70年前後当時もリフト券は安くなかったという。そこで友人のウイスラーの社長だったフランツ氏に「リフト券は高くないか?」と聞いたところフランツ氏は「歩いてくればただだ」と答えたと言う。これはこれでおおらかな時代だったといえよう。

友人の祖母が亡くなったという話を聞いた。ご冥福をお祈り致します。
でも人の時間的限界は寿命などで収まるものではなく、過去に対しては自分自身が親先祖のDNAの断片を沢山持っていることで具体的に繋がっており、未来に対しても直接的、もしくは自分の行うことにより間接的にも未来に繋がっているといえる。

スノースポーツは“一緒に滑って食べて泊まって語って、家族でも友達でも世代を超えて無邪気に本気で遊べるすべての要素を含んだスポーツだ”と言える。
過去からのギフトを未来に届けるのにこんなにいいスポーツはあまりないように思う。雪を楽しむ!!これは現在を生きる我々の義務ではないか?

そんなワケだから我々は今日も若いスノーボーダーやスキーヤー(女性であればなおよい)と共に滑り、できれば一緒にジャクジーに入ったり温泉に行ったり、シニアの皆様とランチや夕食をご一緒させて頂くことはとても良いことだと言える。

1月21日 山頂温度:-6℃  ビレッジ温度:2℃ 新雪:2cm積雪:290cmトータル 914cm

イベント情報:ウインタープライド(ゲイスキーウイーク)が2月4日から始まる。興味のある人は要チェック
http://www.gaywhistler.com/

P1 Jim McConkey @ 06WSSF
P2 Fire & Ice Show  Every Sunday Night
P3 R: Yukko L: Staggerhome Whistler Mt
P4 R: Hideo N L: Crystal Hut Blackcomb Mt Photo by Yasu


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