最近ちょっと気になるDVDがGLC(ウイスラーゴンドラ乗り場の2階のパブ)で流れている。

 要するに昔のウイスラーの映像なのだ。“オールドスクール”でジム・マッコンキー氏らが滑っている映像や、細長い板で雪の中で舞ながら滑っている映像、誰か判らないけれど、昔の長い板でトリプル・バックフリップを決めてぶっ飛んでいる映像など。1966年のウイスラーオープン以来「用具は変われどもスピリットは全然変わってないなあ」って思う。かつて、カナダのトルドー首相が三浦雄一郎氏のエベレスト滑降に感動して「是非カナダのスキー場も滑ってくれ」って三浦氏ご一家を招いたそのスピリットそのもの。単純に判りやすい“すげえ”っていうことに対してリスペクトしている。

 GLCで一緒にDVDを見ていた日本のお客様が、昔“悪雪のパンチョ”と呼ばれた人がいたと教えてくれた。その人は佐藤勝俊さん。僕はまったく知らなかったがインターネットで調べたところ、“パンチョターン”なるものがあったとのこと。とても気になる。
 まあ、積雪が少ないとか、粉雪がないとかそんなことにはあまり気にせず、“あるがまま”を単純に喜び楽しむこと。これでいいんじゃないかと思う。

 ところでウイスラーはやっぱり人が多くて賑やかです。アメリカのプレジデントウイークが終わったかと思えば、ヨーロッパの方では灰の水曜日(ASH WEDNESDAY)のホリデイらしく、チェコやドイツの方からも多くの人達が来る。かと思えばブックホリデイ(なんでも本を読むために学校が休みになるらしい)なるものがあるらしく、イングランドからこのホリデイだから来たというキッズもいた。
 日本からも中学受験が終わったから来ているというキッズもいる。
 
 何でもいい。賑やかで滑って楽しむことは良いことなのだ。

 今週末はリュージュのWC。他にもいろいろなイベントがひかえている。2月27日はエア・ダンスがマウンテン広場で行われる予定。このところ毎日そのリハーサルが行われている。
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L: Mountain Square

 3月4日にはロバート・F・ケネディJrがウイスラーにきて環境に関する何かの講演をしてくれる。僕にとっては“ウイスラーで滑るのか滑らないのか”が気になるところ。
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P: Poster

 そういえばカナダのスポーツ大臣やBC州の首相はオリンピック・カウントダウンイベントには来たけれど滑ったのだろうか?
 まあ、酔っ払って“すべる”くらいなら、実際に滑ってほしい。

 現在、雪崩の危険度はかなり低くなった。本当に多くの人達がBCに出かけている。ゲレンデからのBCが容易なことはウイスラーの大きな特徴であり楽しみである。雪は一生かかっても楽しみきれるものではない。まだまだ隠された楽しみが沢山あるんだと思う。

 今年のウイスラーは雪が確かに少ないかもしれないけど、山の上までの雨もほとんどない。だから雪は硬くしまっているところが多いけど、溶けて凍ったアイスバーンではないから雪質の状況は、僕は全然悪くはないと思う、というより結構いい。というより良い。

 今年はブラックコム氷河コースの◆◆、ある意味名物急斜面練習コースのブローホールも入りやすい。安全に50度弱ぐらいの急斜面の練習ができる。
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L: Blow Hole @ Blackcomb Glacier

 ウイスラーはまだまだこれからも楽しいですよ〜。

2月18日 新雪0cm 積雪131cm 山頂温度-7℃ ビレッジ温度0℃